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泥臭いWEBの底から~WEBディレクター覚書~

WEBディレクターというのは何を考えておるのか。その一例。

webディレクター業務を行うなかで、気付きにくい地味な落とし穴というのは多々ある。そういうのに限って、ハマるとこれまた地味にダメージが大きかったりする。そんな中でも特に地味なのを取り上げてみたい。

・AとBとCとの問題
「AはBである」「BはCである」「ゆえにAはCである」というもののうち、前二つが分かっているのに最後の一つがなぜか失念される状態。例えば「10/3は土曜日である」「明日は10/3である」までは分かっているのに、なぜか「ゆえに明日は土曜日である」が失念されている状態。

これはオーバーだけど(私はたまにやらかすが)、他にも
祝日注意報
という9/17の記事だと

今月は祝日が多くて広告のインプレッションが足らなくなったらしい。後ろのディレクターの席に広告担当の人が慌てふためいた様子でやってきて、なんとかして広告の露出を増やせだとか、そんな無茶なとか、なにやらしばらくがやがやと賑やかにしていた。

9月が30日しかなくて、しかも祝日が多いことなど、もう何年も前から決まってることじゃないのか。

というのがある。

これもたぶん
「休みが多いと広告のインプレッションが減る」「今月は休日が多い」まで解っているのに、「ゆれに今月は広告のインプレッションが減る」というのが失念されてたんじゃなかろうか。

余談だが上記記事に「どうして、体育会系と文系の作る経済はこうも非合理的なのだ。」という一文があって、そりゃ合理的な経済が作れないから体育会系とか文系にはならないだろ、と思ったり思わなかったり。私はずいぶん昔に美術系だったのだが、美術系はそもそも経済が作れない。

冗談はさておき。これは発生すると露見するまでなかなか気付かない類のものである。脳の認知ミスか何かなので、「目の錯覚」とか「偽記憶」くらい防ぐのは用意ではない。絵に描いたような「うっかり」なので、これが根絶できるならこの世に「うっかり」なんてなくなるだろう。

・ダイジョウブジャナイロボ問題
見出しは適当。
「大丈夫ですか?」→「大丈夫だよ」→大丈夫じゃなかった
という体験は誰しもあると思う。似たような例として
「大丈夫ですか?」→「大丈夫だよ」→大丈夫だった→「大丈夫だったな」→大丈夫じゃなくなってた
とか
「大丈夫だよな」→大丈夫じゃなかった
とかがある。

ただの怠慢で発生するケースもあるけれど、そうじゃない場合もある。怠慢じゃない場合、この3つはたぶん共通点があって、人間はときどき「自分で判断材料から無意識に推測した結論を事実と誤認する」ってことが起きるんじゃないだろうか。科学的な根拠はないのだが。
それが要するに「思い込み」ってやつなんだろうけれど、「AとBとCとの問題」と同様に脳の認知ミスか何かなので、一度それが起こると露見するまで気付きにくい。

防ぐ手として確認を徹底する、というのが考えられるけれど、最初のパターンはそもそも確認はしているわけだし、それを疑いだすと確認の意味がない。極端に言うと確認の確認の確認の…と続いて切りがない。


いずれの問題も自分なりに再発防止とか考えてた時期もあったけど、結局いまは完全に防ぐことなどできないと思うようになった。今風に言うと「ヒューマンエラー」の類なんだろうか。まあだったらどう、というものでもないけれど。

で、こうした問題の発生を事前に想定して防ぐというのはwebディレクターとしてそれはそれで立派な能力だけれど、むしろこうしたことが発生したときにうまく対処できる能力の方が重要な気はする。

他にもこういった「気付きにくい地味な落とし穴」について挙げたいと思っていたのだけれど、思い浮かばない。思い浮かばないからこそ「気付きにくい地味な」落とし穴なんだろう。今現在もなにかそうした穴にハマっているかもしれないが、それは露見するまで判らない。
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落とし穴も、自分(制作)にとって落とし穴なのか、クライアントにとって落とし穴なのかとかもありそうですね。

おっしゃる通り、完全にミスを防ぐ事は不可能だと思うし、ミスがある事が悪いのではなく、いかにミスを無くそうとするかが、大事かなと個人的にはわりきってたりもしてます。例えば、校正するときはページをプリントして赤を入れ、それをスキャンして報告メールにつけるとか。めんどくさいですが。
まぁ、そもそもでミスがないのに超したことはないのでしょうけど。

2009.10.02 20:35 URL | kan24 #t50BOgd. [ 編集 ]

>kan24 さん
コメントありがとうございます。
> 落とし穴も、自分(制作)にとって落とし穴なのか、クライアントにとって落とし穴なのかとかもありそうですね。
→うまくリカバーできれば「自分(制作)にとっての落とし穴」で済むのですが、できない場合は…想像するだけでトラウマが蘇りそうです。影響の深刻さによりますが。

> 例えば、校正するときはページをプリントして赤を入れ、それをスキャンして報告メールにつけるとか。めんどくさいですが。
→どういうことをどの程度やるか?というのは悩ましいですね。「ミスを防ぐコスト」と「ミスをするリスク」を天秤にかけるのは意外と難しいです。

2009.10.02 22:17 URL | ハムカツ #- [ 編集 ]

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