泥臭いWEBの底から~WEBディレクター覚書~

WEBディレクターというのは何を考えておるのか。その一例。

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よほど革新的でもない限り、たいていのサイトには競合サイトがあるものだ。ダイレクトに競合しているものから、「暇つぶし」のように広い意味で競合しているものなど。切磋琢磨する良きライバル、もしくは裏で手を握るパートナー、まあそういう関係になることはあまりない。「あっちのサイト、サーバもろとも死なねーかなー」とお互いにぼんやり思うのがせいぜいだ。

で、競合サイトに対しては企画段階であれ運営段階であれ、たいていは競合調査を行う。まあディレクターが相手のサイトを実際に使ってみて、自サイトにないところ被るところがどこかを分析する。

企画段階で有力な競合を調査するのは重要で、相手の良いところをたくさん見つけられれば、自分でイチから考える手間が省ける。何せ有力サイトは有力サイトだけあって、とても洗練されているし気の利いたアイデアが一杯詰まっている。かなりクローンなサイトになっても、デザインが大きく違えば色々と大丈夫。庇を借りて母屋を乗っ取ることだって夢じゃない!ま、夢なんだが。

とまあ、これはスイミングスクールで言えば「水に顔をつけてみましょう」段階の話だ。
では、いつ競合調査をするのがいいのか。立ち上げ前なら企画のアイデアが湧いたときや「こういうサイトを作って欲しい」とクライアントに言われたとき、というのが一般的な気がする。要するに初期段階というやつだ。あるいは予備調査。サイトリリース後なら毎日とか、まあ頻繁に。定常ルーチンの一つとして。

だが、自分としてはこうしたタイミングや頻度での競合調査に疑問がある。「まあ、ボチボチのサイトでそこそこやってければいいよね」くらいならいい。だが、もうちょっと高いところに目標を置く場合、上記のような競合調査は弊害の方が多いんじゃないかと思うのだ。ま、以下そんなに説得力のある話でもないのだけれど。

というのも、いいアイデアを見れば取り入れたくなる。自分が考えていなかったような要素を幾つかの競合が取り入れていれば、入れておかないとマズいような気になる。そうやってやってると、どうしても自サイトは競合サイトに似てきてしまう。酷い場合だと、たとえばABCの3サイトが競合していて、どこかが導入した機能や実施した企画は、他も負けじと取り入れる、なんてことをしているうちに見た目以外はほぼ同じような状態で、ある要素をどこが最初に実施したのか判らなくなったり、「競合がやるから」というだけでそれがいい案なのかろくろく検証せず自動的に追随したりだとか、まあ合わせ鏡みたいな状態から抜けられなくなるケースもある。極端だがない話ではない。さらに酷くなると新しいことを思いついても「競合がやってないんだからダメなんじゃないか?」みたいな疑念に囚われたり。
自分が相手にとっての「環境」でありつつ相手が自分にとっての「環境」でもあり、さらにその「環境」に反応することでサイトが運営されているような状況だろうか。いや、却って解りにくいな。

一方で競合調査は相手との重複箇所を探り、そこから差別化を図るためにも行われる。相手に何が備わっているのか知らなければ、意図してそれを避けることは出来ないからだ。
が、この場合も「相手にない要素」という点から差別化を考えることになるので、どうしたって相手の有様に影響を受ける。裏付けのある話じゃないが、これだと相手の考える範囲から「遠く離れる」ことが難しいんじゃないかという気がしている。うーん。あるアイデアが競合サイトに「あるか、ないか」に囚われてしまうというか、意識しすぎてしまうというか。大きく突き放すことが難しくなるというか。

あまり客観的な論証のできる話じゃないし、我ながらジンクスとか精神論と紙一重だと思うけれど、ともあれ自分としてはそう感じている。なので「いっちょ気合入れて取り組むか。もちろんいつも気合は入っているが普段以上に、という意味だが」というときは、あまり競合サイトを見ないようにしている。そうすると、つまり、競合サイトと同じ文脈・土俵で考えてしまうことから多少なりとも自由でいやすい気がするのだ。

なので立ち上げ前なら企画の詳細を自分なりに詰めた後で「競合サイトと結果的にどれだけ被っているか」を見るに留め、運用開始後もそんなには見ないし、見ても調査というよりは「彼我の距離感を図る」くらいの感じにしている。まあ、立ち上げ前の段階で対クライアントなり対上司向けの手続きとして「競合との比較表」みたいなものを出す必要があるときもあるけど、そんなときも比較表作成はギリギリ最後にする。

というわけで他の人にお勧めするような考え方ではないのだけれど、もし競合サイトの動向に絶えず気を配り日々を戦っている人は、ためしに一度、まるで競合なんて居ないかのような気持ちで相手サイトをしばらく意識から外してみて欲しい。あるいは思いがけない知見が得られるかもしれないから。

そういえば「細腕繁盛鬼」というiPhoneアプリを考えたのだけれど、残念ながらここで詳しく述べる時間はもうないようだ。
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