泥臭いWEBの底から~WEBディレクター覚書~

WEBディレクターというのは何を考えておるのか。その一例。

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なにやらラブロマンス小説のタイトルみたいだけれど、さにあらず。
よほど何か問題があるのでもない限り、基本的に企画少や提案書、サイト設計書(ワイアフレーム+仕様書)などなどの基本的な作りは極力そのまま変えずにいた方がよい、という話。以下、煩雑なのでこれらをまとめて企画書と呼ぶ。

ネットでも書籍でも「企画書の作り方」みたいな情報は数多い。そういう情報をチェックして取り入れ、「よりよい企画書」を作ろうという人もいると思う。実際それで企画書の質が上がるケースもあるのだろうけれど、私には「それに費やす時間が見合ったものになることって、多くないんじゃないだろうか?」という疑問がある。

言うまでもないが、人はぞれぞれ自分のやりやすい論旨の組み立て方や話の進め方がある。そうした論旨の展開や話の進め方をすれば、中身そのものの説得力に加えて、そつなく自信を持った態度で説得力を生み出しやすくなる。
逆に、慣れない順序で話を進めたり、苦手な論旨の組み立て方をすると、同じようなことを述べていても格段に説得力が落ちる。不慣れだったり苦手だったりするせいで、自信が持てなかったり進行にスムーズさが欠けたりするからだ。

企画書でもそれは一緒で、作成者にとって手馴れた、あるいは得意な組み立て方をした方が説得力のあるものになる。逆に不慣れな組み立て方をしていると今ひとつ理解しづらいところがあったり、話の進み方に違和感が残ったりする。たとえ口頭での説明が行えない場合でも。

以上のことを考え合わせた場合、企画書というのは良さそうだと思える作り方や見せ方をどんどん取り入れていくよりも、自分なりにやりやすい定番の構成を一つ決めて、あとはそれを洗練・改良していく方がいいのではないかと思う。平たく言えば、「慣れないことはするもんじゃない」ということだ。

そもそも話の進め方だとか論旨の展開の仕方だとかというものは「体の使い方」に似ていて、慣れないやり方や苦手なやり方にはそうそう馴染めないし上手くも行かない。それ相応の練習が必要なのだ。

たとえば野球の投球フォームだって、絶対的な良し悪しはあまりない。それよりはむしろ、自分にあったフォームを洗練させられるかどうかの方が重要だったりする。もしそれに問題がある場合は変える必要があるが、それにはかなりの練習が必要で、一度身に付いたやり方をほぼ完全に捨て去らないといけない。中途半端にそれが残ると新しい投球フォームとの間で干渉が起こり、最悪の場合は却って変更前より悪くなったりする。幾つかの異なるフォームからよさそうなところだけ抜き出して組み入れるというのは、普通は上手く行かない。元々似たようなフォームだったら別だが、それでも微妙な違いのせいで上手く行かない可能性は充分ある。

企画書なんかの組み立て方も同様で、もし変えるならそれまでとは大きく変えないと違和感だらけになったり、展開がスムーズさに欠けたりと、たいていロクな結果にならない。似たような構成の企画書からなにかを取り入れるにしても、微妙な違いのせいで、変える前に比べて今ひとつキレに欠けるだとか、話が進めづらいだとか、そういう結果になりかねない。

そういえば、「物事を野球に例えるようになったら歳とった証拠だ」とかいう言葉があったなあ。まあ、それはさておき。

そんなわけだから、他人の企画書の書き方を参考にしようと思うときは、それが自分にとって慣れ親しんだ構成に上手く馴染むかどうかを考えたほうが良いよ。というか、そういうことに労力を払うぐらいなら、定番の企画書構成法をそのまま使い続ける方が良いよ。それだけでも、続ければ勝手にある程度は洗練されるし、という話でした。

あと、おまけ的に簡単な例を。
・それまで1ページ辺りの情報量が多い人が1ページ辺りの情報量を減らして、その分ページ数を多くするような作り方をする
・目的や結論を先に述べていた人が、先に説明をして後で述べる形に変える
・イメージやサンプルを見せつつ説明していた人が、イメージやサンプルと説明とを分離する
とかね。1番目の人は情報量の多いページで極力全体のページ数を減らす形式の作り方は参考になる部分もあるだろうけど、1ページ辺りの情報量が少なめな作られ方をした企画書は参考にしないほうがいい。
目的や結論を先に述べる人は、前フリや説明で相手に興味を持たせてからそうしたことを述べるようなやり方を真似しないように。
イメージやサンプルを見せつつ詳細を説明している人は、説明後にそれらを見せて軽く流すようなやり方だと上手く行かない。

まあ、そんな感じで。

ちなみに自分の場合、定番だと以下のようになる。

(背景・問題点)
 ↓
目的・結論
 ↓
概要
 ↓
機能・コンテンツ詳細
 ↓
イメージ・サンプル
 ↓
(仕様)
 ↓
その他

「背景・問題点」というのは導入なので、あってもなくてもいい。事前に共通認識となってる場合なんかは省く。次に「目的・結論」を述べて、大枠でどこを意識しているのか知ってもらう。次に「概要」で大づかみにどんなことを提案するか。それからもう少し細かく説明をして、それを踏まえたうえでイメージやサンプルを見せる。「こうだから→こうなった」を2段がまえにする感じ。イメージやサンプルを見せる段階では、前述の詳細がどう反映されているかを簡単になぞるだけ。その後は「仕様」で、たとえば公開時期だとかどういう技術を使うかとか、費用は幾らぐらいだとか、誰が何を調達するかとか、そういうこと。最後にその他、何かあれば。
基本はこれだけで、あとは求められるものや状況に応じて要素を足したり削ったりする。けれど、構成自体は極力変えない。

とにかく重要なのはこれが企画書の構成として優れているかどうかではなく、自分にとってやりやすいかどうか。たとえば「テキストは多い方がいい」「テキストは最小限に抑えた方がいい」そういう問題じゃない。大事なのはどっちの方が自分にとってやりやすいか、ということ。やりやすいならどっちでもいい。
人によっては最後に「目的・結論」を持ってきて「背景・問題点」とで全体を挟み、仮定を積み重ねるほうがやりやすい人だっているだろう。その方が「なぜそういう結論や目的設定なのか」を理解してもらうための説明が先になるので、展開しやすいとか。あるいは「目的」と「結論」の両方がある場合、それらを分けないとやりづらいとか。

ああ、こうやって自分の定番を書き出してみると、自分のブログで「以下に述べる」とか「以下のとおり」が多いのって、やっぱり自分にとってその方が話を進めやすいからなんだな、と気付いた。

【追記】
というわけで、私の作る企画書なんかが毎度毎度似たような構成になってるのは決して手抜きしてるとか他の構成を考えるのが面倒とか、そういうわけじゃないんです。ホントよ。信じて!
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