泥臭いWEBの底から~WEBディレクター覚書~

WEBディレクターというのは何を考えておるのか。その一例。

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なにやらん、あっという間に話題としては手垢がついた感のある「男の子牧場」の話。
いくつかブログを読んでいると「こんなサービスにゴーを出すなんて良識を疑う」「こんなサービス名にするなんて良識を疑う」というような旨の意見をちょいちょい目にした。

良識よりPVを大事にするところとか、テレビのバラエティ番組な感性とかサイバーエージェント的には今に始まったこっちゃないので別に構わないのだけれど、webディレクターとしてちょっと思ったことを並べてみる。

そもそも牧場になぞらえた見せ方とサービス名と、どっちが先にあったんだろう、というのは気になるところ。中身が先なら牧場的なサービス名は避けられないだろうし、名前から発想したんなら、なかなかサービス内容を考え易いという点ではいいタイトルだったと思う。実際にはサービスの見せ方とタイトルは不可分でほぼ最初に構想されたんだろうな。「ユーザにやらせようとしていることに即した、判りやすい見せ方」という意味では、なかなかいい思考の流れだったんじゃないだろうか。

「男の子牧場」というタイトルでもっと一般的なクチコミサイトにありがちな無味乾燥なマトリクスとかだったら一体感がないだろうし、あの中身で全然関係ないタイトルだと意味不明だし。「完食男子」とかいう名前でもっと無難な見せ方してたらたいして話題にもならなかったろうし。そんなの(たぶん)品行方正なブランドイメージとか特に必要ないサイバーエージェント的には美味くもなんともないだろう。

自分は企画とか提案する方なのだけれど、もし提案される側で「男の子牧場」を提案されてたら
「なんで牧場なの?」とか何も考えずに質問して、
「草食男子の情報をプールするからです!」
「あー。判りやすいし、いんじゃね?男子じゃなく男の子ってのがいいね」
とか普通に言ってそうだ。っていうか、「良識とか社会通念的にダメだろう」って意識が常にないと、あれって企画としてはダメ出ししづらいと思う。それか「ウケなそう」とか。しかし、ウケるかどうかは判らない。
なんとなくダメそうな印象は受けただろうけど、「社内のターゲットになる女子にヒアリングしたんですが、なかなか好評でした!」とか言われたら「あー。今時はそんな感じか」とか思って納得しそう。

おまけに「良識とか社会通念」ってアダルトとか犯罪、死や病気や劣等感を扱ってる、あるいは名誉毀損かもな内容とかでもないと頭に浮かびにくいんだよな。いや、自分だけかもしれないけど。なので、自分としては「男を家畜になぞらえて第三者の女性が評価して情報共有するなんて、けしからんのじゃないか」なんて後付では言えても、その場ではちょっと思い浮かびにくいな。だいたい男とか牛や羊ほどにも役に立たんのだし。あと、女ならともかく男について考えを巡らせるとか、本当にヤル気起きない。男とかどうでもいい。

個人情報についてはたぶん心配しただろう。が、これは普通にSNSとかやる以上は名誉毀損なんかと共に避けては通れないリスクなので、一般的なSNSの範囲内で適切な対処を取れるんであれば、これも企画をハネる理由としては弱いな。「男の子牧場」でどういった対策が採られるのかハッキリ知らないけれど、免責的に「実効性は薄いけど言い訳は可能」レベルで通ってることってこれに限らず世の中多いしねえ。

現状では男がなりすまして自分を売り込んだりできるようで、これはゲームのチートなみにまっとうなプレイヤーを萎えさせる穴なので、そこはどうにか塞いだ方がいいだろう。これについてはおそらく企画側も気付いてたはずで、たぶんリリースに間に合うまでにいい対処法方が思い付かなかったんだろうな。まあ、会員登録制のサイトで身分証提示もクレカ登録も無く性別にせよ何にせよ、成りすましを防げたサイトとかないんだし、無理もない。が、男の子牧場は性別が最重要要素なんだし、どうにかなるといいなあ。

と、いうわけで自分に限って言えば「男の子牧場」をリリース前に(現状の騒ぎだの意見だのを何ら知らない状態で)ハネるのは意外となかなか難しい。むしろいい企画だと思うかもしれない。そして炎上しただろう。「明日は我が身」という気がしてくる。

【追記】
とまあ、つらつら書いたのですが、サービス停止してまったようで。
「男の子牧場」のサービス停止について
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