泥臭いWEBの底から~WEBディレクター覚書~

WEBディレクターというのは何を考えておるのか。その一例。

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相変わらず溜まりに溜まったフィードをボチボチ読んでいると、「あらたにす」のオープン後に厳しい内容の記事がいくつか挙がっていた。まあ、「全然わかってない」「あんなのはダメだ」「今後良くなるといいね」という内容で、まあもっともな話なんだけれど、みんな制作会社(の担当したチーム)のことをあたかもそんなもの存在しないかのようにスルーしているので、取り上げてみたい。

といっても、どこが実際に制作を担当したか私は知らない。ちょっと調べただけではわからなかった。明後日の方向を調べていたのかもしれないけど。

さて、ナショナルクライアントと言うのか、大企業や大手マスコミというのは意思決定が遅い。現場担当者の意思決定が早くとも裁量が少ないので、たいていは上位承認を得るために裁量構造の上の上まで何ステップも踏まなければいけない。各段階の人々の意思決定が早くても、数が多いので遅延しがちだ。それに、こうした企業は「社会的影響」とやらが多く守るべきものも多いので、考慮すべき点も多い。

というわけで、大きな企業がクライアントだと何につけ時間が掛かる。特に「あらたにす」みたいに天辺の方のおエライさんが記者会見やっちゃうような大きな話だと、クライアント企業側の関係者が闇雲に多く、物事は一進一退で後退していく。

「あらたにす」の場合はそれが3社。一社でも大変なのに3倍だ。ハッキリしないけれど3社から人が集まって、クライアントチームを作っているんだろう。3社の決定権が同程度ならば、何か一つ決めるにも3社の合意が必要になるし、その合意は「3社とも最終決定件を持つ上の人までさかのぼって承認を得た」ということになる。当然、3社のうち1社だけが反対してすぐに決まらなかった部分だって多いだろうし、現場レベルが全員合意したのに、どこかの上位承認段階でつまずく事だってある。連絡の齟齬で、各社の担当者ごとに違うことをいっている場面だってあっただろう。

右サイドのエリアが妙に空いてて、左エリアが3カラムで余白もなくて文字みっちりで見づらいのも、たぶんもっといい提案で合意を取っていたら間に合わなかったからではないか。現状は酷いレイアウト、デザインだけれど、あれは根本的に変える以外、どうこう注文を付けづらい造りにはなってると思う。なまじ工夫されたデザインやレイアウトだと、その気になればクライアント側であれこれ細かい注文を出しやすい。サイト構造にしても、機能にしても。

RSSの配信だって、制作会社やクライアント側の現場担当者は必要性を理解していたはずだ。ただ、それを実装した場合の影響を評価したり、そもそもRSSとは何であるかを3社分の上位承認者に理解してもらって、導入に合意してもらうのを待っていれば、たぶんリリース日に間に合わなかったんじゃないだろうか。

というわけで、あれは「期日に間に合わせる」ことに専念した結果だと思う。制作会社側で初期に提案したことは3社全員の合意が得られなかったか、合意を得る前に時間切れになったかで、ほとんど盛り込まれなかったんじゃないだろうか。で、途中で「間に合わせる」「合意を得やすい」という方向性に舵を切ったんじゃないか、と。素晴らしいサイトを作れなかったという点から制作チームを「褒めるに値しない」と言うことは簡単だけど、自分が大企業と仕事をさせてもらったわずかな経験から推測すると、ちゃんとリリース日にオープンさせるだけでも、けっこうな手腕と力量が必要だったんじゃないだろうか。

で、憶測だらけだし私に言われても嬉しくもなんともないだろうけれど、そんな膠着状態でどうにかリリース日にサイトをオープンさせた制作チーム、特にその中でもクライアントと直接遣り取りをしていたであろうプロデューサーなりディレクターなりには、「お疲れさまでした」と言いたい。
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