泥臭いWEBの底から~WEBディレクター覚書~

WEBディレクターというのは何を考えておるのか。その一例。

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前回の記事で「固定客の育成のために、実際にどんな施策が行われてきたか?」をまとめてみたいと書いた。その後で面倒くさくなってしまったのだけれど、しかたない。思いつくままに書いてみよう。書いているうちにヤル気が出てくるかもしれない。

多ジャンル化
端的に言って、大手ISPのポータルサイト。インターネットの国内黎明期、大手のISPはこぞって総合ポータルを開始した。つまりユーザニーズの全てを自サイト内でまかなおうとしたのだ。
これはインターネットでの情報発信の敷居が今よりずっと高かったときは上手く機能した。ユーザがネットから得ようとする情報も今ほど多様ではなかったので、生活から娯楽まで、ISPの提供する情報はユーザを満足させられていた。
しかし今では総合ポータルが扱う各情報についてより詳しく有用な情報を提供しているサイトも増え、ユーザ側もそうしたサイトを見付けられるようになっている。現在でも総合ポータルとしての存在感を示しているサイトは少ない。
また、ネットのコンテンツが多様化するにつれ、それらを総合ポータルがカバーすることは非現実的となってしまった。コンテンツの追加は時々あるけれども(○○ブログ、○○SNS)、かつてほど「総合」とは言えなくなっている。それでも各ISPが総合ポータルを続けるのは、大企業ならではの諸々のためだろう。
メルマガ発行
今よりも通信コストが高く、ページ表示にも時間が掛かったころ、メルマガはユーザとの関係を構築する協力なツールだった。手軽に開始でき、製作コストもwebページより安い。「マガジン」なので一度発行すれば定期的にユーザへ違和感なく情報を届けられるし、サイトをマメにチェックしていないユーザにも「サイトで今、何が起きているか?」をアピールできる。長くなるので理由は割愛するけれど、webサイトよりも親密な関係を構築できるとされていた。これはサイト外で固定客の育成を試みた例だ。
けれども今やスパムが増え、同様の機能はブログ+フィードに期待され[*1]、徐々に衰退している。
更新頻度の増加
通信と更新のコストが低下して以降、更新頻度の増加も固定客育成に効果があると考えられている。これは今もある程度は有効だ。ただし、頻繁な更新が違和感のない&可能なコンテンツというのは多くない。かくして多くのサイトがニュースやら日替わり占いやらを掲載するようになった。これなら最低でも一日に1回は更新できるし、コンテンツ企画をゼロから考えなくても済む。購入してくることも可能だ。こうした頻繁に更新されるコンテンツの閲覧がユーザの中で習慣化することで、固定客になることが期待されている。ただしこれは「更新頻度の高いコンテンツだけの固定客」が多くなる可能性が高い。
ブログ導入
固定客の育成という面からすれば、ブログに期待されている効果はメルマガと似ている。頻繁な更新、低コスト、ユーザとの親近感醸成、(フィードによる)プッシュ型情報配信…。コメントやトラックバックはおおむねオープンだが、メルマガもメールによってダイレクトにユーザの意見を吸い上げられるとされている。
そう考えると、ブログはメルマガの占めていたポジションに滑り込んできたものとも言える。ただ、ブログパーツやらアドオンやら、ブログは機能の発展がまだまだ続くだろうから、今後はメルマガとの差異が拡大していくだろう。これも「そのブログだけの固定客」ばかりが増えてしまっては、サイトの底力を上げる効果はない。
SNS開設
ここでのSNSは広義に「ユーザ登録をしないと閲覧投稿ができず、ユーザ間のコミュニケーション機能があるサービスで、ほぼ全てのコンテンツがユーザの手によるもの」としたい。特定のブランドや商品、企業などの特化型SNSには、そのSNS利用を通して固定客を育成しようという意図も含まれている。SNSそのものが固定客を前提としたサービス形態なので。ただ、SNSで育成された固定客がその運営元の別サイトの固定客になるとは限らない。むしろ、その別サイトがSNSの中に取り込まれたほうが、対固定客という面からは効果的だろう。
SNS以外のCGM導入
CGMだが、SNSと違って閲覧(場合によっては投稿も)が会員登録なしで可能なもの。こうしたCGMは更新頻度と量の増大が期待される。コンテンツ調達費も自前でまかなうよりは低コストだ。ただし、SNSもそうだが、ユーザが活発に利用してくれるにはそれなりの手間隙と工夫が必要だし、コミュニティ管理費が発生するので、コスト面での優位性は疑わしい。閑古鳥が鳴いているところも多いので、固定客育成という観点からは、有効性にしても疑わしい。あくまでも別の意図に付帯して、固定客の育成もなされる、というぐらいに考えた方がいいだろう。


もちろん、魅力的なコンテンツを頻繁に投入するという手もある。難しいうえに「施策」ではないけれど。

こうして見てみると、「継続性」「コンテンツ横断的」「多様性」「コミュニティ意識の醸成」そして「コストが実行可能なレベル」、というのがキーワードだ。また、それぞれの施策には一長一短あることがあらためて判る。いくつかを複合的に行うのがよいのだろう。

ただ、どの施策も「そのサービス、コンテンツだけの固定客」ばかりが増えてしまう可能性を持っているのは課題だ。そうした固定客は媒体資料的な価値には貢献するが、サイトの底力をアップしてくれるわけではない。まあ、それでも人が来てくれればいいじゃないか、というのはあるけれど。

  1. この点については「フィードという悪夢に融合するメルマガ」に書いた[↩back]

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